NOTE

Seek sustainable life with the nature

世界を旅した、最終日

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最後の夕陽はトゥクトゥクから眺めた、カンボジアの田舎で。


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オレンジ色に染まる景色が、私の心に染み入ります。

 

さて、私は明日、帰国します!!

旅の最終日は、シェムリアップにある日本人が作った織物の村へ。

 

ここでは絹の布を機織りしてるよ。なんとお蚕さんを飼って、糸を作るところから、機織りまで全てこの村でやってるの!しかもお蚕さんにあげる桑の葉もここで育てていて、村の中で全ての材料が揃ってしまう。完全自給自足の村なのだ。

 

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まず括り手と呼ばれるデザイナーさんが柄を決め、バナナの皮をなめした紐で糸を縛って、染まる部分を決めてくよ。色の数だけ括って、ほどいて、括り直してと回数を重ねて、糸を染めていく。

 

染色は草木染め!古来の方法と、森本さんが編み出した方法でやってるよ!

 

実は今日、私は絹ハンカチの染色体験をしたんだけど、超びっくり!黄色と緑に染めたんだけど、まず黄色に染める時は、葉っぱを煮出したお湯にくぐらせる。これはなんとなく想像できた。

 

だけどびっくりしたのは緑!

なんと緑色にする時は、発酵した液体を使うんだよ!材料は錆びた鉄、砂糖、ライム。これを水にいれて、発酵させる。つまり菌を育てるんだね。だから毎日ちょっとずつライムや砂糖を継ぎ足していくんだって。

 

ここに黄色く染まったハンカチを入れると、黄色の成分と化学反応が起きて、どんどん緑色に染まってくの!!す、すごーーーーい!

 

そして完成したのがこちら

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めっちゃかわいいでしょ!

すごいの!これも柄を作る時に、ひもでくくるんだけど、私はどこをどう括ったらこうなるのか全然分からず。ベテランの技だよこれは…本当にすごい。

 

さて、話は戻り。

こちらは縦糸の準備!
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それから横糸を通して柄を出していくよ!
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括り手もすごかったけど、織る人もすごい。柄がズレないように一本一本しっかりチェックしてやってるの。力が強すぎたら、布がごわついちゃうし、大変なのだ。
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工房は大きくて、たくさんの人たちが働いてたよ!すごい!子供達もいっぱい。みんな子供達を一緒に連れてきて仕事してるんだよ。

 

子供が泣いたら作業をやめて、あやして…。非効率に思えるけど、むしろ子供が見えていた方が安心して、集中力が増すんだって!大きな子供が相手してくれたりするから、子供達も楽しいだろうし、いいよね!こういうの。だからすごくにぎやかだったよ。

 

子供だけじゃなくて鳥や犬や猫も、子供を連れて行きかってて、すごく活気があった!そしてゆとりがあった!森の中で空気も綺麗だし、最高の職場だったよ。

 

今は藍染に挑戦してるんだって!これも化学薬品は使わずに、自然素材だけで色を定着させようと試行錯誤してるんだって。そこで化学薬品のかわりに使われてるのが、発酵菌。日本て食品のみならず、織物にまで発酵菌を使っていたんだね!鳥肌立ったわ、この話聞いた時に。日本文化とは発酵文化であると思う。

 

この試行錯誤の時間を、スタッフの岩本さんが自由研究だと言っていてね。とってもいい言葉だなって思った!夏休みの自由研究。きっと童心のような気持ちで、やってるんじゃないかなって思う。大変だろうけど、楽しんでるのがとても分かった!

 

いいなあ、ここ。今回はお金なくてとまれなかったから、次回お金を貯めて3泊ぐらいしたいなあ。それでみなさんの話をもっと聞けたらいいなと思った!

 

こうして私のヨーロッパアジア旅行は終わったのでした。

 

なんだか充実していたなあ。

観光地を巡るだけじゃなく、ファームステイをしたことで、色々とローカルな部分まで見ることができた。色んな人に会って話を聞くことで、自分がどうやってこの先生きていきたいか分かった。どんな仕事がやりたいか、できるかも分かった。

 

本当に実り大きい旅だった。

 

だけどこうして自分の道がはっきりしたのも、アンテナはって、言いふらしまくって、気になるものは見に行ったからだと思う。

 

ただのほほんと観光してるだけじゃ、絶対この道はみえてこなかった。

 

人に会って、話を聞いて。それが一番良かった。出会いが出会いをよんで、どんどん枠が広がっていって。

 

あ、こことここが繋がるんだね。えっ、ここも繋がるの?って感じで、食と農から始まった興味は今、織物にも発展した。そして織物の伝統を守る為に、森林を作って自給自足している村に巡り合った。

 

なんだか1周ぐるっとまわって、森林を守りたいってとこに、戻ってきた感じ笑

 

全部繋がってたんだなあ、ってのが、今回の旅の感想かなあ。

 

あの人と出会ったことも、今への伏線。

食に興味を持ったことも、今への伏線。

 

本当に良かった。

そしてヨーロッパの見たい景色も見れた!旅をし続けるってのは、想像以上に過酷で、疲れたけど。でも楽しかったな。

 

毎日が修学旅行!全く知らない人たちを信用して、一緒の部屋で寝るんだよ。面白いよね!会ったばかりの人と、飲みにいこーよ!て出掛ける。すごいよね!

 

世界一周して価値観が変わるかどうかっていうのが、たぶん、若い人たちの気になるところだと思うんだよね。価値観を変えたいって思って、世界に出るんだろう。

 

なんてゆーか、価値観て言葉がそもそも曖昧だよね。価値観ていうより、考え方の指針ていうのかな。つまりは自分の持ってる常識に近いんじゃないかと思う。

 

価値観が揺らぐっていうのは、自分の考えていた当たり前が違ったってことじゃないかな。

 

そう考えたら、価値観が変わらないわけがない!日本の常識は世界での非常識だからね!非常識といっても、失礼とか下品てわけじゃなく、ただ通じないのよね。

 

日本の当たり前は、かなりレベル高いよw

 

サービスしかり、生活しかり。

 

前にも書いたけど、価値観はそうそう変わるものじゃないと思うんだよ。これまで生きてきた、自分の考え方だもん。でもそれってさ、どんどん、情報を得て上書きされてると思うんだよね。世の中いろーーーんな考え方、生き方があるんですねって、情報が上書きされる。はい、そこでもう価値観ちょっと変わってるよ。

 

今までなし!って思ってたものが、これもありかってなる。もっと人としての器がおっきくなるね!私は心はちっちゃいままだけどねw

 

東南アジアとかの途上国に行ったら、びしばしくるよ!笑  お勧め!でも世界遺産を巡るだけじゃやっぱりだめ。ホテルの人でも、レストランの人でも、在住日本人でも、現地の人たちと話すこと。じゃないと、うわべだけじゃ分からないよ。それじゃあ価値観の更新は難しい。だってリアルな情報が手に入らないからね!

 

私も実際カンボジアでは現地の人とほとんど交流出来てない。でもカフェの店員の日本人や、今日行った研究所で働いてる日本人から話を聞いて、なるほどカンボジアの人ってそんな感じなのかあ…と情報をゲットできた。

 

そうやって、どんどん自分から関わっていかないとね!

 

私は自然保護したいんです!とか、地球を守りたいんです!っていうの、意識高い系と思われそうで嫌なんだけどw でも100人に1人でも、私もです!って言ってくれる人が現れるんだよ。そうやって繋がって、少しずつ仲間が増えた。

 

世界中に同じ考えを持った仲間が出来たことが、今回の旅の一番の収穫!本当に嬉しい。

 

見たいもの全部見たいっていうのが旅の最初の目的だった。それが今や色んなおまけがついてきて、自分の人生の使命を見つけられた気がする。

 

29歳にして、やっと。

でも森本さんいわく、遅くない。

20代はやりたい事を探す時間。

ぎりぎりセーフ!

 

明日日本に帰ったら、気が抜けて、かなりズボラに戻りそうだけど。笑

 

まずは自分にお疲れ様と。

家族に心配かけてごめんと。

出会ってくれた友人たちに、心の底からのアイラブユーとありがとうを伝えたい。

 

本当に本当に景色以上に、出会った人々がここまで楽しい思い出にしてくれた。

 

私はとっても幸せ者なのだ。

 

ありがとう!